「否定や禁止ではなく、願いを提案する」

子どもたちに接する大人や保育者が、子どもに「教えている」と思っていても、「否定」や「禁止」で終わっていることが往々にしてあります。


ケンカしてはダメ、片付けないとダメ、はやくしないとダメ、ちゃんとしないとダメ、一日中、ダメダメで、子どもが成長するとは思えません。


大人に置き換えても、生活の全てを監視され、「その料理はここがダメ」「その言い方がダメ」「そのやり方がダメ」と一つ一つ否定され、禁止されれば身がもたないでしょう。

それを子どもだったら平気でやってしまう。

子どもは、あからさまには反論しないので、その態度に甘えてしまいます。

ある程度子どもが大きくなって小学生くらいになるとそううまくはいきません。

否定や禁止をしても「いや、先生もこうでしょ」「いや、お母さんだってそうでしょ」と納得感を持たせるように伝えることは容易ではありません。


幼児期の子どもたちが反論できない、何も言わないからと言って、納得感を感じているかと言えばそうではないと思います。表現できない感情、表出できない言葉が心の中には内在していて、積み重なって、少し大きくなって不満や不安、恐怖、失敗を恐がる、人の目を気にし過ぎるなど、心の状態に影響を及ぼすようになっていくように思います。


大人や保育者が子どもに対して否定や禁止する際には、「こんな風になってほしい」「こんなことができてくれれば良いな」というこちら願いが存在しています。

例えば、「ケンカをしてはダメ」というのもその言葉の後に、「ケンカをしないで仲良くするコミュニケーションを学んでほしい」という願いがあります。


もちろん一度で伝わることはなかったとしても、こちらの願いを提案をすることによって、少しずつ納得感を持って変化することにつながるかもしれません。しかし、納得感をなしに禁止をすれば、大人や保育者がいないところで、目を盗んでは同じ行動をしてしまうかもしれません。


否定や禁止の先にはこちらの願いがあり、それを丁寧に伝えていくことによって納得感を持ちながら行動を見直す機会を与えることができます。

こちらのちょっとした工夫で、納得感があり、気持ち良く行動を見直し、学びを大きくしていけます。それは大人に対しても、子どもに対しても基本的には同じスタンスで接していくことが大切だと思います。

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