①「私たちは子どもに何ができるのか」非認知能力を育み、格差に挑む Helping Children Succeed 著者 ポール・タフ

今年は読書の年。読書をしたらアウトプットする。本を読む時間がない保護者さんや、職員でも簡潔に「子どもに接する上で必要なアプローチ」がわかるようにする。ということを目標に、不定期に(なるべく多く)UPしていきたいと思います。目標は1週間に1記事。



記念すべき第一回の著書は、


「私たちは子どもに何ができるのか」非認知能力を育み、格差に挑む 

Helping Children Succeed 著者 ポール・タフ



この著書は、「非認知能力」を育む環境とは何か?に焦点が当てられています。

「非認知能力」の大切さが多く言われていますが、「結局、どうすれば伸ばせるのか?」について書かれている著書は多くありません。

本書は、具体的なアプローチが書かれているため、子どもたちを支援している方は目を通して損はありません。

なお、文章内に書かれている文章以外にも、文章を読んで感じたことを表現を変えて記述している部分もありますので、ご了承ください。

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近年、「非認知能力」の育成に関心が集まっている。

子どもたちが人生を歩む上で、これまで重視されていた「IQ」や「学力」等の「認知能力」よりも「非認知能力」の方が、影響力が大きいことが明らかになりつつある。

「非認知能力」とは、

1)粘り強さ、やり抜く力、目標に向かって頑張る力

2)内発的に物事に取り組もうとする意欲

3)他の人とうまく関わる力

4)感情をコントロールする力

以上のようなものを指す。

2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン氏の研究に「ペリー就学前プロジェクト」がある。

就学前に「良質」な保育・教育を受けた子どもは、大人になってからの幸せや経済的な安定につながっていることを実証した。

ここで言う「良質」な保育・教育とは、非認知的能力を伸ばすアプローチを指す。

そのアプローチを、多くの教師たちは、読み書き、計算等のスキルと同じように扱おうする。

しかしながら、子どもたちから「非認知能力」をうまく引き出す教育者は、こうした「スキル」の話を口にすることがない。

チェスのコーチであるエリザベス・スピーゲル氏は、ごく普通の公立で高校を、もっと財力のある私立学校のチームに常勝し、全国選手主権でも勝ち上がれる強豪チームに変貌させた。

ストレスにも対処し、弾力性(レジリエンス)も備えていた。到達不可能なほど遠く感じられるゴールに向かって、長期にわたり一心に進むことができていた。しかし、生徒たちに「スキル」について語ることはなかった。「粘り強さ」「自制心」といった言葉を使うのを耳にしたこともない。彼女は、生徒にチェスの話しかしなかったのだ。

生徒たちの試合を彼らと一緒に熱心に分析し、彼らがおかしたミスについて詳細まで率先して話して、どうしたらよかったかを理解させるのだった。生徒たちのプレーを注意深く、細かいところまで見つめることで、彼らのチェスの能力だけではなく、生活全般への取り組み方まで変えたのだ。


「非認知能力は教えることのできるスキル」であると考えるよりも、「非認知能力は子どもを取り巻く『環境』の産物」であると考えた方が正確であり、有益である。


子どもたちのやり抜く力やレジリエンスや自制心を高めたいと思うなら、働きかけるべき場所は、子ども自身ではない。子どもを取り巻く環境である。


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次回は、その「環境」について具体的に紹介していきます。

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