「教えるより、学ぶ」が主体性のある子どもを育てる

幼児期は、「教える」という視点よりも、子ども自身が「学ぶ構えを育てる」時期と言われています。 興味関心を広げ、主体性を持って、子ども自ら遊び、学びを楽しむ姿を大切にしていく必要があります。 


 その姿があればこそ、次の学びへの意欲、関心が沸いてくるものだと思います。 自分の好きなことにも熱中できないようでは、好きでもないような勉強に精を出すことはできやしないでしょう。目の前の遊びに時間も忘れるほど熱中する力が、次の世界に進むステップだと私は思っています。 


楽 しい体験を積み重ねた子どもや、何かに没頭するような体験がある子どもは、新しいことへの意欲が高く、新しいチャレンジもスムーズです。 「これをやってみても楽しいかもしれない・・・」「前も新しいことへチャレンジして面白かった」など、過去の楽しい体験が背中を押してくれるのでしょう。 


 保育の中で、先生が「何を提供するか」を中心に計画する園もたくさんあるようですが、当園は子どもたちが学ぶ環境をどれだけ作っていくかということを大切にしています。 例えば、年長さんであればほとんどの子が将棋ができます。 藤井五段(現在は六段?)がブームだったこともあり、将棋を環境として準備し、それに併せて保育士たちは、子どもでも分かるような説明書を作成してくれました。 子どもたちは、その説明書を解読し、将棋が少しずつ分かるようになっています。

 また、家にかえって、お父さんやおじいちゃんに将棋の話をすると、親身になって教えていただけるようで、子どもたちは一所懸命に学んで、日に日に上達していきました。 


今では、保育士は誰も勝てないほどに年長さんたちの腕前は上がっています。 それを見た年中さんたちは、年長さんへのあこがれがありますから、見て学ぶ、真似をして学ぶ、ことを実践していきます。 これが「将棋の授業を始めます」のように一斉的な提供では、主体性は育っていかないでしょう。 将棋を通じて学べることはたくさんあるかと思います。 


友達と関わって遊ぶことでの社会性や、作戦を考える思考力、想像力など、他にも多々あると思います。 しかし、このような力は将棋を通じて学ぶ必要もありませんので、子どもの興味関心に沿って、学びを深めて行ってよいかと思います。 


 先日のニュースでドイツの有名なサッカーコーチが、日本の高校の監督に就任し、最初に驚いたことは、「明日はオフだ」と伝えた時の高校生たちが歓喜だった、と言われていました。 「やらされている」ことが日常化していることが要因かもしれません。ちなみにドイツの高校生のチームはオフの宣告に対して残念がることが多いといいます。 


 「やれ」より、子どもたちの「やる!」を大切に、主体的に学んでいける環境を引き続き考えていきます。      


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