「我慢する力」は、「気晴らしする力」?

マシュマロ実験で有名なウォルター・ミッシェルは、外部からの報酬をどう頭の中で表象(イメージ)するかによって、我慢する時間が伸びるとしています。


マシュマロを見えるところに置いて待つ方がよいか。

それとも、見えないようにするか?

一度もマシュマロ実験を経験していない3歳の子どもたちに実施したところ、大半は、「ご褒美を目の前に置いておくこと」を選びました。

一方、5・6歳になると、大半の子どもは、自制の手段として「ご褒美を見えないところに置く」という手段をとったそうです。


そして、ご褒美の誘惑から、気をそらすように歌を歌ったり、他に興味があることの話をしたりと、気晴らしをし始めました。そこには、創意工夫の想像力があり、欲求を抑え、先延ばしにすることをサポートしています。


そういう欲求を先延ばしにする戦略を身に着けている子どもは、将来の目的達成する力に繋がったことをミッシェルは研究データとして残しています。


日本では我慢と聞くと、グッと耐えることや、真っ向から痛みに耐えることのように聞こえてしまいます。しかし、我慢するというのは、感情をコントロールし、想像力を働かせ、欲求を先延ばしにできる「気晴らしする力」というニュアンスが強いのです。


頭ごなしに欲求を抑えることは、どこかのタイミングで抑制されていた欲求が爆発してしまうことも考えられます。子どもがわがままや、欲求を抑えられない衝動に駆られたとき、他の形で達成することはできないか、他のことに気をそらす方法はないか、時には退屈なことに対して気持ちを切り替える経験など、どう欲求を別の方法で解決し、様々な手段を想像するか、という「気晴らしする力」こそが鍵となってきそうです。


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